【開催報告】AI時代のマネジメントOSをアップデートする
共創と対話から見える「これからの上司像」
皆さんの企業では、AIをどのように活用していますか。
総務省の調査によると、企業の業務で生成AIを活用している割合は、米国と中国では9割を超えるのに対して、日本では5割にとどまっています。
日本企業は人手不足を補う業務効率化で活用している割合が多いことに加えて、AIの導入可否が事業に及ぼす影響は特にないという認識を持っているということも、米中との大きな違いとなっています。
一方で、AI導入の波は日本企業のマネジメントのあり方を静かに変えようとしています。最近、このようなお悩みをお聞きすることが増えてきました。
① 評価軸の崩壊
「時間をかけて丁寧に仕上げる人」と「AIで爆速で仕上げる人」をどのように評価するのか
② 育成の葛藤
「AIに任せて楽をさせていいのか」と「効率化は推奨すべき」の間での揺れ
③ 信頼と管理のバランス
AI生成物をどこまでチェックすべきか。任せすぎれば品質リスク、管理しすぎれば信頼を損なってしまいそう
生成AIの広がりという外部環境の変化が静かに、しかし確実にマネジメントの苦悩を深めているような状況を何とか変えたいと考え、2024年12月5日と11日の2日間、「AIを活用する部下たちとの付き合い方」をテーマにマネジメント共創ワークショップを開催しました。

企画のきっかけや参考にした書籍等
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両日ともに、業界・立場を超えたマネージャー同士による深い対話と共創を通じて、マネジメントの前提を見直す時間となりました。ご好評いただいたことを受けて、2025年1月28日(火)に追加開催が決定しました。
なぜ今、「マネジメントのOS」を変える必要があるのか?
AIが業務を担い始めた今、上司に求められているのは「正解を出すこと」ではなく、問いを立て、意味を共に考える力ではないでしょうか。
今回のワークショップでは、
- AIに任せる仕事、人が担う仕事の境界はどこか
- 効率化と育成はどう両立できるのか
- 信頼して任せられる部下はどのような部下なのか? 5年後にそれがどのように変化していくのか?
といった正解のない問いに向き合いました。
12月5日開催|「マネジメントの定義」を問い直す
この日は「これからの上司は何者であるべきか」というマネジメントの前提そのものを、経営視点で問い直す回となりました。
評価軸や役割について議論が深まり、
- やり方より「あり方」を示す存在
- 部下を管理する人ではなく、可能性を引き出すプロデューサー
といった視点が共有されました。
「さまざまな業種の方の意見を聞けて刺激的でした。自分のマネジメントを俯瞰して見直すきっかけになりました」というお声もいただきました。

12月11日開催|「人間力」への回帰が鮮明に
この日はより現場に近い視点で「AI時代だからこそ価値が高まる“人間らしさ”」がテーマとなりました。
特に印象的だったのは、
- AIは処理はできても「目的」や「想い」は決められない
- 信頼の鍵は、言動の一致や熱量、非言語的な部分
といった視点が多く示されたことでした。
両日の参加者の方々からは、
「答えをもらう場ではなく、考え続けるための場だった」
「“マネジメントOSを変える”という表現が印象的でした。変化ではなく“変容”なのだと腑に落ちました」
「AIはあくまで補助。最終的な判断・意思決定は人にしかできないと再認識しました」
などといったお声をいただきました。
「マネジメントの前提のズレ」に気づくために
今回の2回の開催を通じた対話で浮かび上がったのは、目に見える業績とは別のところで、マネジメントの前提が静かにズレ始めているという感覚を少なからずのマネジメントに携わる方が抱いているということでした。
評価の軸、育成の考え方、任せ方や信頼の築き方。
これらは短期的な成果には直結しにくいものの、中長期的には人材の定着、次世代リーダーの育成、組織の自走力といったことに確実に影響します。
大きな問題が起きてから手を打つのではなく、「まだ回っている今」の段階で立ち止まり、マネジメントの前提や意思決定の軸を問い直すこと。
それが、これからの事業成長を支える重要な経営テーマになると私たちは考えています。
私たちは、経営やマネジメントに携わる方々が、短期の打ち手ではなく中長期の視点で組織を捉え直すために今回のような場を提供しています。
答えを与えるのではなく、経営・現場・個人の視点を行き来しながら、組織にとって本当に意味のある問いをともに考え続ける――。
それが、かたちえの共創の取り組みです。
2026年1月28日(水)に追加開催が決定しました
ご好評につき、2026年1月28日(水)に追加開催が決定しました。今回ご紹介した回と同様に、少人数での共創形式を予定しています。
AIを脅威としてではなく、人間らしく成果を出すためのパートナーとして捉え直す。
マネジメントのOSをアップデートしたい方は、ぜひご参加ください。
▶ 詳細・お申込みはこちらからどうぞ。
※本取組みは株式会社HRコネクトとの共同開催です。



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