経営者たちの心に響いた、研修生たちの「変化」と「志」とは？～経営後継者研修・派遣元合同研修会より

かたちえでは、これまで13年間にわたって中小企業大学校が開催する「経営後継者研修」に携わってきました。この間に得た多くのナレッジやノウハウは、人材育成事業を営む私たちの価値の源泉になっています。私たちが経営後継者研修で行ってきた取り組みとその経験から形づくられた、かたちえの人材育成の価値についてはこちらでご紹介しています。

かたちえの人材育成モデル、その源流と価値とは？

参加者全員にとって特別な日

さる5月16日、経営後継者研修45期の受講生と派遣元の社長様ほか関係者の方々が一堂に会し、学びを共有する特別な一日である「派遣元合同研修会」が開催されました。研修生たちが8か月間の成果を発表し、それを受けて社長たちとディスカッションするという貴重な機会。今回、弊社取締役・下家千明が当日のディスカッションコーディネーターを務めました。

2024年10月の開校式直後のチームビルドや目標設定の講義から8ヶ月。24年12月のリーダーシップ研修から5ヶ月ぶりの再会でしたが、見違えるほどの表情の変化やファシリテーションの姿、成長ぶりに感銘を受けました。

入校式直後の緊張した様子

研修会では、以下の4つのテーマでディスカッションが行われました。

1）後継者に具体的に期待していること、後継者へ任せるタイミング
2）右腕となる人材の育て方
3）社員の士気の考え方、エンゲージメントの向上・福利厚生の取組
4）フリーテーマ

それぞれのテーマは研修生達が全員で検討して決定しています。

数十年前に経営者となった社長が口をそろえて語ったのは、研修生たちの堂々たる発表と姿勢への感動です。　ある社長は、研修生たち全員と話したうえで「全員がまばゆいほど輝いていた」と称賛していました。その言葉には、受講生の成長を肌で感じた喜びと、次世代リーダーへの期待が込められているようでした。「もし自分が若い頃にこの研修を知っていれば」「自分も受けてみたかった」「息子がここで学んでいて嬉しい」といった言葉も聞かれました。

社長たちの気づきと学びの機会にも

経営後継者研修は文字通り、家業などを継承した、または継承する予定の人たちが対象ですが、現社長の皆さんご自身にとっても新たな気づきや学びがあったようです。社長ディスカッションでは、経営の本音や葛藤を社長同士で真剣に交わし合いました。

「数十年ぶりに真剣に経営を語り合った」「こんなに話したのは久しぶり」「社員と向き合うヒントを得た」との声もあり、これは受講生の熱意が引き出したものだと言えるでしょう。

日々スピーチや挨拶を求められる経営者の皆さんからは「ネタを仕入れました（笑）」、「今日の発表は自分にとっても刺激とヒントになった」と述べ、まさに“共に学ぶ場”であったことを象徴しています。

「何をしても許される」この10ヶ月をどう生きるか

先輩期のOBたちは「年に1度の同窓会を何十年と続けている」「月1で集まるゴルフ仲間もいる」と語ります。この研修は、単なるスキル習得ではなく、“経営を志す者同士の絆”を生み出しているのです。

ある社長は後継者たちに「任せてもらうのではなく、超友好的に乗っ取れ」と語りかけます。遠慮せずに覚悟を持って経営を引き継ぐ姿勢を持てという、愛のある激励です。

最後に、ある社長はこのようなメッセージを後継者の皆さんに贈りました。

「皆さんはまだ“ナンバーワン”ではないからこそ、失敗しても、バカをしても、許される。それができる今を全力で生きてほしい」

この言葉が象徴するように、「経営後継者研修」は単なる育成プログラムではなく、“人生をかけた挑戦の場”でもあります。
残された2か月、そしてその先の未来。受講生たちが仲間と共に切磋琢磨しながら、それぞれの理想の経営を実現していくことを、私たちも心から願っています。

それぞれが立派にファシリテーションや発表を行いました

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