答えがない時代の取組み方【2022年頭ご挨拶】
明けましておめでとうございます。
株式会社かたちえ代表取締役、松岡克政です。
新年のこの投稿も本ホームページ開設後、2020年、2021年を経て3回目になります。
過去2年間の投稿を見返し、その連続性と大きな変化を見返しながら本年2022年のテーマを考えた時に、
直感的に、 「答えがない時代の取組み方」 と言う言葉が浮かび上がってきました。
そのまま筆を進めさせていただきます。下線部分を拾い読みいただければ要点が掴めると思います。
皆様の本年取組みのヒントになれば幸いです。
【相違事項と共通項】
2019年6月27日に株式会社かたちえを発足させて以来、おかげさまで非常に多様で、かつ素晴らしい意欲と能力のある方々とお仕事をさせていただいています。
多くはリーダー層とのイノベーション・マネジメントの仕事であり、打合せの結果、戦略立案をしたり、組織開発や人材育成、ワークショップといった定番の取組みはもちろん、インタビューからの小冊子作成や部長や課長の昇進試験のサポート、ベンチャー企業の生産性向上強化私塾(全社員対象)や経営者育成の道場等まで非常に幅広い取組みを「共創」させていただいています。
それら取組みを様々な会社様でやらせていただいていると、如実に感じることがあります。
それはどの会社様も、
・目指すもの
・取り組み方
・文脈を踏まえた前提
・リソース(自体とその活用の仕方等)
等が大きく異なっている、ということなのです。ある意味当たり前のことなのですが、より具体的に記してみます。そもそも我々とのやり取りの出発点自体も会社様によって異なり、「問題」から始まるか「理想」から始まるか、はたまた「雑談」から始まることもあります。そして進展する場合の合意のされ方、打合せの様子、意思決定と我々との関わり方、人々の参画の仕方、諦め方、粘り方、頑張り方、動き方等、それはそれは会社様によって、あるいは部署によって非常に多様なことがわかります。
このような相違点について長々と記してきた理由はもちろん、その論点が鍵となってくるからです。そしてそのような相違事項からの学びや気づきもとても興味深いものなのですが、ここでは相違事項に目を向けるよりも、共通項に目を向けたいと思います。実はどの会社様にも共通した、この時代ならではの観点があります。
その共通項とは一体何なのでしょうか?
【探索の時代】
時代は大きく動き始め、例えば2015年9月に採択された2030アジェンダ – 持続可能な開発目標(SDGs)の具現化はもちろん、政府が掲げた2050年脱炭素社会の実現に向けても変革は待ったなしとなっています。
特に新型コロナウイルス蔓延による2020年2月頃からの大きな環境変化の中、約2年間の時間を重ね、我々は大きく前進できたでしょうか?
この環境変化を逆に活用し、大きく変化を遂げた会社や地域、業界もある一方、なかなか目に見える変化がない、という会社様も少なくないのではないかと推察します。
しかし、そういった組織の方々も、当然ですが、何もしていないわけでは、ないわけです。 様々なことを思慮し、行動し、試行錯誤をしている。
しかし今時点では思ったような変化が起こせていないという感覚を持たれているリーダー層の方も少なくないと思います。「なぜそうなるんだ?」という問いも必然的に生じますが、ここでは結果・成果を出していくための視点に絞り、進めていきたいと思います。
ではここで皆様にお伺いしたいと思います。
今の状況で、我々は一体何をしているのでしょうか?
変な問いですよね? 「一体何をしているか?」なんて。 しかし、そこで、少し立ち止まって考えることが大事だと思うのです。
もう一度問うてみます。 我々は一体何をしているのでしょうか?
我々がしているのは「探索」だとは考えられないでしょうか?
探索という言葉を、「知ろうとするものの有様やありかを捜し求め(辿り着こうと行動す)ること」(カッコ内は松岡付け足し)と考えてみると、今の状況がクリアーに見えてき、そしてその状況に適合したアプローチも見えてきます。
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変革のために、何かはやろうとしている。→ しかし、必ずしもうまくいかない(ことが多い)。
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といった「模索」の状況を、「探索」という見方をすることにより、
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・今までと同様のやり方では難しいのは理解している。→ 上手くいく取組みを探しに行く。
→ 上手くいった取り組みを強化し、結果が出ない旧来の方法からは卒業していく
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というアプローチへ自然に移行させていくことができるのです。物事は時にシンプルに、俯瞰して考えてみると良いではないでしょうか?
(そして、そのシンプルな事ほど、実践が難しいのですよね)
【答えがない時代の取組み方】
この時期が「探索」の時期だとするならば、今までとは異なるこの時代ならではの取組み方というものがあるのでしょう。
我々かたちえが見定めて実行し、お客様との取り組みでも意識している取り組み方をわかりやすく3ステップで記述してみます。
その最初のステップは、前提を自覚的に意識すること(【メタ認知】)だと我々は考えています。
前提とは、冒頭に記した 目指すもの、取り組み方、文脈を踏まえた前提、リソース などそのものです。なぜ前提を自覚的に意識する必要があるのか?それは前提そのものが、動き方を規定しているからです。前提のうち、インパクトがある部分を少し変えるだけで結果がいとも簡単に変わる事は少なくない。実は力を抜いて自分たちを見つめ直してみることも大事な時期です。
次のステップは、毎年記させていただいておりお会いした全ての会社様にお伝えしている「行きたいところ」「今いるところ」「行き方」の3点をしっかり見定めて、思索し行動していくことです。
(この「構造思考」というアプローチはどんな流行りのソリューションも全て包含し、人や組織が成果を出すための最もシンプルで力強い取り組みの原型(アーキタイプ)であり、我々も多くの成功事例に関わらせていただいています。)
そして最終ステップは、上手くいく取組みを意識的に捉え強化していくことです。それにより成功事例が積み重なり、経験が次の取組みの礎(いしずえ)となり、組織は勢いを増していきます。
ここまで来ると「探索の仕方」自体を学習し、成果を持続発展的に創出できる組織となっているはずです。
たった3ステップではありますが、言うは易し、行うは難し なのは言わずもがな。それは当然で、なぜならば、このステップは「探索」でもあり、数多くの試行錯誤を内包しているからです。 また、過去の取り組み方を脇に置き、アンラーニングして、新しい取り組み方を探索しながら前進する、というときには、不安や恐怖や葛藤が生まれ、それを打破して進んでいく勇気や志をも必要とします。
なぜそんな苦労をしなければいけないのか? それは「行きたいところ」「行かねばならないところ」があるからです。
だから我々は進んでいくのです。 進んでいく必然性があるのです。
答えを自ら探し創りに行く時代には過去とは全く異なるアプローチが必要になります。それは過去の成功法則を捨てる必要もあり、苦しいものではありますが、朗報もあります。 その時代に合致したやり方があり、やるためのマインドを持ち、やるための前提条件等のメタ認知があれば、あとは探索していけばいいのです。その先に必ず良い結果が見えてきます。
上述内容に関するかたちえの具体的なアプローチと具体的実践についてご興味の有る方は是非ご連絡くださいませ。自社をメタ認知し、「共創」のアプローチで進むと確実に前進することが可能となります。
何にせよ、2022年、答えを探しながら組織力を高め、得たい成果や得るべき成果を必ず取りに行きましょう!
やり方が分かれば、あとはやるだけ。自分たちの力を信じて邁進していきましょう。
みなさまにとって2022年が良い年になりますように。
2022年1月5日 株式会社かたちえ 松岡克政&チームメンバー 一同
ワコーレ新宿第一ビル 401