【ストレングスファインダー®】エンゲージメントにも好影響!ストレングスファインダー®でできる育成型マネジメント
かたちえでは、ストレングスファインダー®のセミナーを、オンラインとワークショップの組み合わせで提供しています。まずは、「基礎編」を受講していただき、その後ニーズに合わせて「自己理解編」「チームビルディング編」「マネジメント編」を選んで受講していただけます。
参考)以前のご紹介記事
●「基礎編」
➡ 【動画セミナー&ワークショップの組み合わせで成果を出す!】
かたちえ独自のストレングスファインダー®導入カスタマイズサポート●「自己理解編」
➡パフォーマンスを向上させる!ストレングスファインダー®での自己理解●「チームビルディング編」
➡成果を出せる環境づくりのために!
ストレングスファインダー®を活用したチームビルディング
会社組織では結果を出すことが求められます。そのため、マネージャーはメンバーを引っ張りながら、自らのチームで成果を出さなければなりません。しかし、世代も価値観も異なる人材が集まるチームを、一体どのようにマネジメントすれば良いのか、頭を抱えているマネージャーも多いのではないでしょうか。
「マネジメント編」では、これまでストレングスファインダー®で行った自己理解・他者理解をベースとして、マネジメントに活かす具体的な方法を学びます。前回同様、弊社取締役で認定ストレングスファインダー®コーチの下家に、ストレングスファインダーを活かしたマネジメントについて話を聞きました。
第一章:日本企業のエンゲージメントの現状

ーまず、エンゲージメントについて注目する必要がある、とのことですが……
はい。時代が変化し、企業と従業員は昔のような主従関係ではなく、対等な新たな関係性を構築する必要がでてきました。しかし、日本企業の従業員エンゲージメントは世界全体で見て、最低水準にあります。他の先進国と比較しても圧倒的に低いのが現状です。さらに、Gallup社の最新レポートである“State of the Global Workplace 2022 Report”によると、パンデミック後は世界的にエンゲージメントが停滞しています。決して楽観視できないこの状況を踏まえ、多くの日本企業は危機感を持ち、エンゲージメントのスコア向上に向けて取り組みを始めています。
ーなぜ、エンゲージメント向上に取り組む必要があるのですか?
エンゲージメントが高いほど、従業員は仕事に情熱をもって主体的に取り組み、動いてくれるようになるからです。エンゲージメントと似た言葉に「従業員満足度」というものがありますが、これはまた別です。満足しているだけだと、主体的に動くというところまではいきません。
ーエンゲージメントのスコアを向上させるのに必要なことは何ですか?
極めて重要なのが「マネージャーの関与」です。Gallup社が80年にわたる膨大な調査をした結果、「チームのエンゲージメントにおける分散の70%は、マネジャーによって決定される。」と結論付けられています。(※1)つまり、1on1や普段の声掛けなどで、マネージャーがメンバーに対してどのように関わるのかが鍵といえます。
メンバーはどれほど懸命に仕事に取り組んでいても、上司から認められ、評価をもらえなければ実感はわきません。よって、マネージャーの存在が非常に重要なのです。マネジメントとエンゲージメント向上は密接につながっています。
※1 ジム・クリフトン/ジム・ハーター『ザ・マネジャー』(日本経済新聞出版)より

第二章:今、求められている育成型マネジメント ~ボスからコーチへ ~
ーマネジメントをする上で注意するべきことは何ですか?
成功してきた自分のやり方を、同じようにメンバーに押し付けないことです。現在マネージャー職の方々は、これまで成果を出して、現在のポストや役割を担っています。たとえ無意識であっても、多くのマネージャーは「自分のやり方」を持っているのです。
しかし、時代は変化し続けています。現在の若手層の価値観は、マネージャー層の価値観とは大きく違います。また、コロナ禍を経て、働き方も変化しました。さらに、人によって資質は異なります。このように、様々な違いがあるメンバーに、自分のやり方を押し付けるのは無理があるのです。しかし、これらを頭ではわかっていても、行動が一致しない場合が多々あります。

ーでは、どのようなマネジメントが求められているのですか?
Gallup社は、“Boss to Coach”(ボスからコーチへ)を提唱しています。
Gallup社は、グローバル組織の現場インタビューを重要視し、毎年膨大な調査をしています。その調査結果から、「コーチ=育成型マネージャー」が求められていると結論付けています。
ーコーチ、すなわち「育成型マネージャー」になるために、何をすれば良いのですか?
具体的には、相手に明確な期待値を伝えること、そしてアクションに対して良いフィードバックをすることが重要です。もし、できていない場合はできるようにサポートも必要です。そのため、短くても良いので、毎日声をかけると良いですね。定期的な会話が重要なのです。メンバーの成長を促していくことが求められています。
そしてチーム全体を見て、各メンバーの長所と他所を補い合わせて、成果を出すためにパズルを組み合わせていく必要があるのです。
ー良いフィードバックとはどういうものですか?
相手の強みに着目したフィードバックです。例えば、「収集心」という資質をもつ人にリサーチを依頼したとします。まさに自らの強みを活かした仕事をしてもらうわけです。そして終わった際には、ただ「よくやってくれたね」ではなく、「〇〇さんならではの観点や工夫がされていて、とても参考になるリサーチだね。とても参考になったよ」という具合です。
ストレングスファインダー®を活用することで、多様性や相手の強みを理解することができます。そのため、それぞれに得意な仕事を頼むことができ、強みに着目したフィードバックができるのです。
ー育成型マネージャーになる上で、自身の資質は関係ないのですか?
「育成」というひとつのキーワードでも、育成のスタイルは様々です。例えば、行動型の方なら、一緒にお客様の元に行くなど、メンバーと行動を共にするかもしれません。思考型の方であれば、自分の知る多くの情報を提供できるかもしれません。マネージャーにはそれぞれ、その人の良さがあります。自分はどのようなスタイルがやりやすいのか、マネジメントスタイルを知ることが大切です。
また、相手が違えば、育成の仕方も変わります。例えば、サボテンに水をあげたら枯れてしまいます。植物だからといって、他の植木と同じように水をやれば良いわけではないのと同じです。ストレングスファインダー®を活用すれば、相手の考えていること・得意なこと・苦手なことがわかるので、声のかけ方も変わります。
第三章:マネジメントに不可欠な自己理解と他者理解
ー「マネジメント編」はどのタイミングで受講するのが良いですか?
「基礎編」「自己理解編」を受けていることが前提です。「自己理解編」と、この「マネジメント編」は密接な関係にあるからです。「チームビルド編」は「マネジメント編」の受講の前でも後でも構いません。この3つは総合的につながっています。
ー「マネジメント編」の特徴を教えてください。
「マネジメント編」の目的も、他のセミナーと同じくチームが成果を出すことです。違いは「メンバーを巻き込みながら」という点です。マネージャーは自分のことだけではなく、メンバーの育成もしながら成果を出していくことが求められます。メンバーと一緒にやるという点がマネジメントの難しいところであり、チームがどのような成果を出すのかはマネージャー次第です。

自己理解と他者理解をベースとした育成型マネジメントを行い、
マネージャー・メンバーともに強みを活かしながら、
チームで成果を出すという共通の目的に向かっていく
ーメンバーを巻き込みながら成果をだしていくためには何が必要ですか?
自分のマネジメントスタイルを知る自己理解、メンバーを知る他者理解が必要です。
自己理解を深め、無意識に自分の当たり前を押しつけていたことや、資質を暴走させてしまっていたことに気づき、反省したというマネージャーの方は多くいます。
他者理解という点では、メンバーにどのような声掛けをして、動かしていくのかが問われます。ストレングスファインダー®を活用し、自分やメンバーの強みを理解できていれば、たとえ困難な状況になってもサポートし合うことができます。
ー「マネジメント編」は、具体的にどのような内容ですか?
オンラインセミナーでは、職場ニーズの変化やエンゲージメントの重要性をお伝えします。そして、その後のワークショップで、マネジメントの実践に直結するワークを行います。
例えば、メンバーの資質を理解した上で、普段どのように関わっているか。チームがうまくいっている時や、逆に落ち込んでいる時にどのように関わっているか。このような質問から、現状を振り返り、多くの気づきを得られます。また、マネージャーという、同じ立場同士でのディスカッションも大変有効です。そして、良い点はどんどん伸ばし、修正すべき点は修正できるようになります。
ーストレングスファインダー®をマネジメントにうまく活用した事例を教えてください。
マネージャーが「育成」という観点を持つようになり、自分の行動を棚卸し、可視化することで、部下にも効果的に伝えられるようになったという事例があります。
あるセッションで、マネージャー・メンバー・私の3人で話をしました。そのマネージャーは何でも自分で段取りをする方で、部下の方は任せてもらえないと感じている状況がありました。一方マネージャーは、頼んでいなかったものの、どうしてやってくれないのかと思っていました。
しかし実は、マネージャーはアレンジの才能を持っていて、段取りを組むのが「好き」でやっているのだとわかりました。同時に、全て自分でやってしまうことで、部下が成長できないことや、頼られていないと思わせてしまうという気づきも得られました。
その後、そのマネージャーは自分で段取りを組む時も育成の観点も持ち、ひとりで黙って全てをやってしまうということはなくなりました。また、部下の方にとっても、マネージャーは好きでやっているのだと理解できたことで、余計な遠慮がなくなったそうです。
まとめ
マネジメントは価値観も資質も違うメンバーと共に、チームとして求められる成果を出していくことです。その過程では苦労も少なくありません。しかし、ストレングスファインダー®というツールがあれば、自己理解と他者理解が効率よく行えます。これは、チームで成果を出す過程で大きな助けになるでしょう。
マネージャーは影響力が大きいことを認識する必要があります。その分、自己理解や他者理解が不十分だと、負の影響も大きくなってしまうのです。逆に、自分やメンバーの強みを活かすことができれば、良い影響も大きくなります。
これからはボスではなく、コーチとしての育成型マネジメントをしていきませんか。そうすれば、メンバーのエンゲージメントの向上にもつながり、チームとしての生産性も上がっていくことでしょう。
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